したがって 食欲不振というのも脱水の原因としてよくあるものです
体の水分が欠乏した状態を脱水と呼びますが、口から入る量が少なくなった場合、あるいは多量の尿、下痢や嘔吐で捨てられる水分が多くなった場合に起こります。猫が水を飲んでいるところはあまりみかけないかも知れませんが、缶詰などの湿った食事をとっている場合にはそこから多くの水分をとっています。したがって、食欲不振というのも脱水の原因としてよくあるものです。
体内の水分が2%失われるとのどの渇きを感じ、運動能力が低下しはじめます。3%失われると、強いのどの渇き、ぼんやり、食欲不振などの症状がおこり、4~5%になると、疲労感や頭痛、めまいなどの脱水症状があらわれます。そして、10%以上になると、死にいたることもあります。人間にとって水分の摂取は、欠かすことができないとても大切なものなのです。
嘔吐や下痢がやや長く続いた場合には6-8%の中くらいの脱水になります。この場合には、皮膚の張りが悪くなり、口の中の粘膜も乾き気味になります。そして長期の食欲不振、激しい嘔吐、慢性の多尿(慢性腎不全など)があった場合には高度の脱水となり、10-12%が足りない状態で、症状は一層はっきりしたものになります。12%以上脱水があればショックが起こり、生命は危険な状態となります。このように脱水の症状がみられた場合には、病院で水分を補給してもらう必要があります。病院では、栄養のバランス、水の必要量などを計算して、口からの投与、静脈内への点滴、あるいは皮下注射で脱水を直します。
このように食欲不振がみられる、あるいは失われる水分が多い状態では、脱水の症状に注意してください。脱水は、毛や皮膚の状態でわかります。毛並みが悪く、皮膚をつまんですぐに戻らなければ明らかに脱水しています。もっとひどい脱水では、目がくぼんでしまいます。少しの間の食欲不振や嘔吐ならば脱水の量は5%未満で、猫の体をみても変化はわかりません。病院で血液の検査をして、やっと軽い脱水があるのがわかる程度です。その後食事や水をとっているようなら別に問題はないでしょう。しかしながら病院に行った場合には、脱水の原因があったことを正確に話すべきです。
暑い夏に愛猫に起きうる不調。それを防ぐためにも、正しいお世話方法を身に付けたいですよね。猫が夏に起こしがちな「食欲不振」「脱水」「皮膚病」の予防対策として、飼い主さんがすべきことをクイズにしてみました。アニマル・ケアサロンFLORA院長で日本ペットマッサージ協会理事の中桐由貴先生に解説いただきます。
【特集】脱水症状とは 熱中症などの関連する病気や症状、予防法更新日2022年4月9日脱水症状になると、めまいや食欲不振といった症状が現れ、悪化すると熱中症などの危険な病気につながります。また、病気の治療中も脱水症状には気をつけなければいけません。脱水症状と関係のある病気について、症状や予防法をまとめました。
脱水症水や電解質(体内の塩分やカリウムなどのミネラル)が汗で失われている状態です。脱水症になると、全身に十分血液が巡らなくなり、腎臓などの臓器の機能が低下します。また、食欲不振や頭痛・全身の倦怠感などの原因にもなります。さらに、筋肉から電解質が失われることで、脚がつったり、しびれが起こったりすることもあります。
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